(質問者)尊師がオウム真理教をお始めになられた動機というか、きっかけのようなものがありましたらお教えください。 |
(尊師)オウム真理教の基本的な考え方に「三つの救済」があります。 この三つの救済とは何かというと、まず第一に、病苦からの解放。これは今、中野の方に「オウム真理教附属医院」というのがありまして、実際問題としてガンを死滅するための特別な治療法ですとか、あるいはエイズに対しての研究ですとか、あるいはその他の難病に対して、ヨーガ的・仏教的なものを取り入れながら病苦から解放させると。その病苦から解放させることをきっかけとして、真理に目覚めさせ、そして高い世界へと転生させるということが一つですね。 |
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それから第二番目は、現世の苦悩からの解放。これは、生き方のスタイルが間違っているがために苦しみが生じていると。よってそのスタイルを、少しずつ変えていただくことによって、現実的な生活をより良くし、それによって豊かな心とそして高い転生へ向けさせると。 それから第三番目は、解脱・悟りへ至らせるための救済。これは、お釈迦様も説いていらっしゃるとおり、十数段階の段階がありますから、その段階に合わせた形での救済計画を展開すると。 そして、この三つを展開していくためには、どうしても団体が必要であると。それは、例えば本を一冊作るにしろ、著者がいればすむわけではないと。例えば、現代では売れる本しか出さないと。売れる本ということはどういうことかというと、当然煩悩的な、皆さんの煩悩を満足させるような本しか出せないと。ここで、思想的な、あるいは宗教的な本を出す場合、当然本を書き、それを編集し、そしてデザインし、そしてそれを写植に打ち、そしてスキャナーを使ったり、あるいはレタッチを使って、次は刷版に至り、そして印刷すると。そして印刷したものを裁断し、一冊の本に仕上げるといったような本を作るまでの過程と、そしてその本を書店に実際に並べる人たち、そういう人たちが必要になってくると。 そういう救済計画を展開するためには、教団が必要であるということで、オウム真理教は発足したわけです。 (九二年六月六日・神奈川薬業会館) |
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